好感触の自動車保険 見積もり
試行錯誤すべきだと考えます。
有料相談が定着すると、業界構造が変わる可能性があります。
楽観的な見方かもしれませんが、保険会社の都合で複雑になってしまっている商品などは案内されなくなるはずだからです。
真に顧客本位のアドバイスをしながら生計を立てられる人が増えると、旧態依然とした商品は売れなくなり、販売手数料や広告宣伝費をカットした低価格商品が出てくると思うのです。
そうなることを、私は本当に望んでいます。
「違い」ではなく「共通点」に注目する私は「変節」してきました。
本書では「ありがちなリスクに保険は不向きだ」と書きましたが、ほんの数年前までは「中高年は、より現実味を帯びてくる入院などに対する保障を充実させるべきだ」と考え、その方向での保険の見直しを40代から50代の方に勧めていました。
独身の方にも、「万が一のことが起こる可能性は考えにくいですが、入院などのリスクはあるわけですから……」などと言って「医療保険」を積極的に販売した時期がありますし、「『掛け捨て』だと損でしょう」と言いながら「終身保険」を中心に営業をしていた頃もありました。
「生命保険の活用は、必要な時期に掛け捨ての『定期保険』にだけ入っておけば問題はない」本書でお勧めしている考えが固まったのは、2008年9月のリーマン・ショックの翌月、大和生命が破綻した後、「安全な保険会社」というテーマで新聞社の取材を受ける中でのことです。
「安全な保険会社」がどこであるかは私たちにはわかりませんが、定期保険にだけ加入している限りは、会社の安全性をさほど気にしなくてもいいことに気がついたからです。
15年近い間、顧客利益を無視した営業をやったつもりはありませんが、一貫性を問われると答えに詰まります。
例えば20代で新人の頃の私と出会い、その後もお付き合いがある方は、独身時代から結婚して子育てに忙しくなる年代まで、あまり頭が良くない営業担当者に振り回されてきたことになるのです。
なぜこんなことになったのかというと、常に商品や販売手法の「違い」に着目してきたからです。
例えば、60歳で保障が終わる入院に備える保険より80歳まで保障がある保険がより好ましい、80歳以降、一生涯続く商品があれば最善だ、といった具合です。
ところが、本当に大切なことは「違い」ではなく「共通点」でした。
家族を養っている世帯主が「保険のことで相談したい」と申し出た場合、どんな会社でもどんな担当者でも、まず例外なく「子供が自立するまでの『万が一』に備える」ための「定期保険」を提示するでしょう。
その他の保障についての考え方には「違い」があっても、定期保険をメインにする点だけは「共通」しているはずです。
また、売り手の都合から離れれば、「定期保険の保険料は各社バラツキがあるので、比較して安い商品を選ぶほうがいい」という見解にも異論は253!?出ないはずです。
なんとわかりやすい話でしょう。
「共通点」にこだわると、「定期保険」以外の保険についても興味深い事実が明らかになります。
本書で私は、「医療費に関する不安に保険で備えるべきか」「保険は貯蓄代わりになるのか」といった設問に異を唱えてきました。
別に私だけが異を唱えているのではなく、これらは「医療保険に入るくらいなら貯金していたほうが良い」とか、「学資保険の利回りと国債の利回りを比べれば、国債のほうが魅力的だ」とかいう異論が同じ業界人から出ています。
つまり、これらの分野は「必ずしも保険の活用がベストだとは言い切れない」という点で「共通」していることになります。
自分がわかる範囲で判断する現実に、お客様が「定期保険に1円でも安く入れたら、他の保険のことは考えなくてもいい」と決めてしまった場合、実に面白いことになります。
そう決めた時点で、「結果的にプロ並みの判断ができた」ことになる可能性が高いからです。
保険業界では勤務先の「団体保険」で死亡保障を確保しておけば、医療保険などは必須ではないと判断しているようなプロがたくさんいます。
つまり、掛け捨ての定期保険で一定期間の死亡保障を確保さえしたら、あとはさほど保険商品に執着しないという考え方をしているわけです。
本業として保険を学んだ結果、保険の本質と商品活用の費用対効果や確率論、そして「会社や営業担当者の都合」を踏まえた上で極めてシンプルな結論に達したものと思われます。
そして、お客様が決めた結論と保険のプロが達した結論を比べてください。
ほとんど差がないことに驚きませんか。
保険について細かいことは何もわからないという人でも、「世帯主の万が一に備えるには保険が一番だろう。
それだけは間違いない」と考えることはできるはずです。
それが、業界人が出した結論とほぼ同じなのです。
そこには、「高度なコンサルティング」など入り込む余地はどこにもありません。
もちろん業界人の中には、「あえて解約金が貯まるタイプの終身医療保険に入っておいて中途解約し、解約金を老後の医療費などに充てる。
すると、保障にかかる実質コスト(保険料の払い込み総額と解約金の差額です)が低く抑えられる」といった、専門知識を持つ者ならではの「使いこなし」をする者もいます。
しかし、そんな一味違うテクニックを駆使することができないからといって、すごく困ったことになるでしょうか。
私は、一般の方が特に勉強をしないで、自分がわかる範囲で判断を行い、結果的にプロと同じような保険活用法にたどり着けるのなら、それが一番だと思います。
「とりあえず、万が一の際には数千万円の保障を持っておこう」と考えたなら、インターネットの比較サイトにアクセスして、「向こう川年間、3000万円の保障。
保険料が一番安い会社はどこか」ということを調べるくらいは誰にでもできるはずです。
仮に数十社から見積もりが送られてきたとしても、保険料を比べるだけですから専門家のアドバイスも不要でしょう。
保険の「適正化」をめざして私が知る保険販売の実情は、多くの場合、その道のプロが素人との「情報格差」を最大限に利用して圧勝を目指す「ハンディキャップ・マッチ」そのものです。
メディアでは相変わらず、「消費者も『情報収集』と『知識習得』に励んで賢くなるべきだ」という論調が目立ちますが、一般の人がいくら情報や知識を追いかけても、本業として保険に携わっているプロに追いつけるはずがありません。
学習能力が同レベルならば、存分に時間をかけられる者が有利だからです。
私は「賢い消費者」というのは、労を惜しまず「知識武装」に精を出す人のことではなく、プロがあの手この手で誘いこもうとする、プロが戦い慣れたフィールドに近寄らない人たちを指すのだと思います。
保険で言えば、お客様は「わかる範囲の選択」をするだけでいいのです。
プロである営業担当者に近づいていく必要はどこにもありません。
と、このような発言をすると、「マーケットを縮小させたいのか」と同業者に言われることもあります。
ただ、私は、保険の本質に忠実な選択をするお客様が増えるのであれば、それは縮小ではなく「適正化」であると考えます。
仮に今後の保険業界が「適正化」へ進むとするなら(私はぜひとも進ませたいと思っています)、その途上において業界関係者全員が保険事業の可能性について真剣に向き合うことになるはずです。
当然、私のような代理店のあり方も問われることになりますが、少なくとも販売手数料が増える方向へ進むとはとても思えません。
しかし、そうすることで新たに見えてくることもきっとあるでしょう。
その意味で、保険会社が掲げてきた「相互扶助」の仕組みが保険を取り巻く世界で磨かれていくのは、実はこれからなのだと思います。
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